-日本語教室-二〇〇一年に上智大学で、(日本語の)現状、生成過程、発音、文法というテーマを掲げた「日本語教室」が開かれた。日本語を通して、戦争や差別、芝居や文学、アメリカ(同時多発テロ)、憲法や安全保障などが、ユーモアを交えて、“やさしくふかく”語られる。これからの世界で生きていくには、一人一人の日本語を磨くしかないーー著者が生涯考え続けたことを凝縮した、最後の言葉。
井上ひさしが生涯考え続けた、日本と日本語のこと。母語と脳の関係、カタカナ語の弊害、東北弁標準語説、やまとことばの強み、駄洒落の快感…溢れる知識が、縦横無尽に語られる。「日本語とは精神そのもの。一人一人の日本語を磨くことでしか、未来は開かれない」-母校・上智大学で行われた伝説の連続講義を完全再現。日本語を生きるこれからの私たちへ、“やさしく、ふかく、おもしろい”最後の言葉。
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